森ガキ侑大による映画「愛に乱暴」の特写・劇中スチールを担当しました。神奈川県綾瀬市の住宅街をロケ地に、暑い1ヶ月間をスタッフみんなで乗り切りました。母家と離れがあり、近所に放課現場となるゴミ捨て場があり、さらには最終的に取り壊すことになるロケ地を探すところからこの映画の制作は始まったそうです。綾瀬市の厚い協力により奇跡的にフィットするロケーションが見つかったことも感動ですが、何しろ主演の江口のりこさんの演技がすごかった。畳をひっぺがし、チェーンソーを振り回し、床下に潜って這いずり回る。ラストでは日の暮れた綾瀬市を裸足で全力疾走。江口さんの魅力全開、まさに汗と泥にまみれた怪演が素晴らしい作品になりました。

「悪人」「怒り」などで知られる作家・吉田修一の同名小説を江口のりこ主演で映画化し、愛のいびつな衝動と暴走を緊迫感あふれるタッチで描いたヒューマンサスペンス。
初瀬桃子は夫・真守とともに、真守の実家の敷地内に建つ離れで暮らしている。桃子は義母・照子から受ける微量のストレスや夫の無関心を振り払うかのように、石鹸教室の講師やセンスある装い、手の込んだ献立といった“丁寧な暮らし”に勤しんで日々を充実させていた。そんな中、近隣のゴミ捨て場で不審火が相次いだり、愛猫が行方不明になったり、匿名の人物による不気味な不倫アカウントが表示されるようになったりと、桃子の日常が少しずつ乱れはじめる。

徐々に平穏を失っていく主人公・桃子を江口が演じ、夫・真守を小泉孝太郎、真守の母・照子を風吹ジュン、真守の不倫相手・奈央を馬場ふみかが演じた。監督は「おじいちゃん、死んじゃったって。」「さんかく窓の外側は夜」の森ガキ侑大。

「愛に乱暴」
2024年製作/105分/G/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2024年8月30日

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